3-3-H. MySQL 5

MySQLは、スウェーデンのMySQL AB社によって運営されているオープンソースRDBMSです。GPLライセンスと商用ライセンスの2つがあり、個人で使用する場合には、GPLライセンスのもと、無償で利用することができます。

EveryDBからはODBC経由でしか接続できないため、MySQLの性能を十分に引き出せるとは言えませんが、それでも他のDBMSと比較すると非常に高速に動作します。
※EveryDBではトランザクション機能を利用していませんので、データベース形式にはMyISAM形式で設定します。InnoDB形式の数倍高速に動作します。

MySQL5.0を例にインストール方法を解説します。MySQLはODBC経由で接続すること、また文字コードの設定が複雑であることから、他のデータベースと比較して、設定すべき内容がたくさんあります。1つの設定を間違えると、途端に動作しなくなります。以下の説明を十分によく読み、1つずつ丁寧に設定を行ってください。

1.インストールサイトへの移動

以下のMySQLのサイト(英語)から、「Windows (x86) ZIP/Setup.EXE」をダウンロードします。
http://dev.mysql.com/downloads/mysql/5.0.html

2. セットアップEXEファイルの起動

ダウンロードした「mysql-5.0.xx-win32.zip」を解凍し、Setup.exeを起動します。

3. インストールウィザードの開始

インストールウィザードが開始されます。「Next」をクリックします。

4. Setup Typeの選択

「Setup Type」の選択画面が表示されます。「Typical」を選択します。

5. インストール準備完了画面

インストール準備完了画面が表示されます。「Install」をクリックします。

6. MySQL.comへのユーザ登録

MySQL.comへのユーザ登録画面が表示されます。「Skip Sign-Up」を選択し、「Next」をクリックします。

7. インストールウィザードの完了画面

インストールウィザードの完了画面が表示されます。「Configure the MySQL Server now」(MySQLサーバの設定を今すぐ行いますか?)が選択されていることを確認し、「Finish」をクリックします。

8. MySQLサーバの設定ウィザード

MySQLサーバの設定ウィザード画面が表示されます。「Next」をクリックします。

9. 設定種別の選択

MySQLの設定種別の選択画面が表示されます。「Detailed Configuration」を選択し、「Next」をクリックします。

10. MySQL サーバインスタンスの設定

MySQLサーバインスタンスの設定画面が表示されます。用途に合わせて、各自で選択してください。最小限の構成であれば「DeveloperMachine」を、通常は「ServerMachine」を選択してください。

11. データベース使用用途の選択

データベース使用用途選択画面が表示されます。「Non-Transactional Database Only」を選択し、「Next」をクリックします。
※「Non-Transactional Database Only」を選択すると、データベース形式に「MyISAM」が選択されます。「MyISAM」形式のほうが、「InnoDB」形式より数倍高速に動作します。EveryDBはトランザクション管理等の「InnoDB」形式の特徴を生かせる機能を使用しておりませんので、「MyISAM」形式をデフォルトに選択するようお勧めしております。

12. Connection数の設定

MySQLへ接続するConnection数の設定画面が表示されます。「DecisionSupport(DSS)/OLAP」を選択し、「Next」をクリックします。

13. ネットワークオプションの設定画面

ネットワークオプションの設定画面が表示されます。「Enable TCP/IP Networking」にチェックが入っていることを確認し、「Enable Strict Mode」のチェックをオフにしてください。「Next」をクリックします。

※本来、「Strict Mode」をオンにすべきですが、をオンにすると数千レコードに1回程度の割合で、更新エラーが発生します。(2006年12月時点で未解決バグ)

14. 文字コードの設定画面

文字コードの設定画面が表示されます。「Manual Selected Default Charset」を選択し、「cp932」を選択してください。「Next」をクリックします。
※「cp932」以外の文字コードを選択すると、更新時にエラーが発生します。(2006年12月時点)

15. Windowsのオプション設定

Windows用のオプション設定画面が表示されます。「Next」をクリックします。

16. セキュリティのオプション設定

セキュリティのオプション設定画面が表示されます。Password欄にrootユーザ(管理者)のパスワードを入力します。「Next」をクリックします。

17. 設定準備完了画面

設定の準備完了画面が表示されます。「Execute」をクリックしてください。

18. MySQL 設定完了画面

MySQL Serverの設定完了画面が表示されます。「Finish」をクリックして設定を完了させます。

19. 文字コード自動変換機能オフの設定(1)

MySQL5系は、データベースとクライアント間の文字コードを自動変換する機能が備わっています。しかし、文字コード「sjis」を使用する場合に、この機能が悪影響となって現れてしまいますので、この機能を設定ファイル上でオフにします。

MySQL5のインストールフォルダ(デフォルトでは、「C:\Program Files\MySQL\MySQL Server 5.0」)にある「my.ini」をテキストエディタで開きます。

20. 文字コード自動変換機能オフの設定(2)

「my.ini」を開いたら、[mysqld]という箇所を検索し、その配下に「skip-character-set-client-handshake」と記述してください。その後、変更内容を保存して、テキストエディタを閉じてください。

21. パソコンの再起動、またはサービスの再起動

ここで一度必ずパソコンの再起動を行ってください。
※「コントロールパネル」→「管理ツール」→「サービス」から、「mysql」を再起動しても構いません。

22. データベースの作成(1)

データベースの作成を手動で行います。
「スタート」→「プログラム」→「MySQL」→「MySQL Server 5.0」→「MySQL Command Line Client」を開きます。
「Enter password」というプロンプト画面が表示されますので、ユーザrootのパスワードを入力して下さい。

23. データベースの作成(2)

プロンプトで、「show variables like 'char%'」と入力し、各文字コード設定が下記画面のように設定されていることを確認します。

24. データベースの作成(3)

プロンプトで、「create database everydb CHARACTER SET cp932;」と入力します。
「Query OK, 1 row affected」と表示されれば、データベースの作成完了です。

25. MySQL Connector/ODBC 3.51 のダウンロード画面へ移動

MySQLへEveryDBから接続するには、ODBC経由で接続する必要があります。ここでは一例として、MySQL ABが提供する「MySQL Connector/ODBC 3.51」を使用する方法を説明します。

まず、以下のサイトからダウンロード画面へ移動します。
http://dev.mysql.com/downloads/connector/odbc/3.51.html

必ず3.51.17以上のバージョンをダウンロードしてください。

26. MySQL Connector/ODBC 3.51 のダウンロード

ダウンロード画面が表示されます。「保存」ボタンを押下して任意の場所の保存してください。

27. インストールファイル(mysql-connector-odbc-3.51.xx-win32)の実行

26.でダウンロードした「mysql-connector-odbc-3.51.xx-win32.msi」を実行します。

28. MySQL Connector/ODBC 3.51のセットアップウィザード

「MySQL Connector/ODBC 3.51のセットアップウィザード」画面が表示されます。「Next」をクリックします。

29. セットアップタイプの選択

セットアップタイプの選択画面が表示されます。「Typical」を選択し、「Next」をクリックします。

30. インストール準備完了画面

インストール準備の完了画面が表示されます。「Install」を押して、インストールを開始します。

31. ウィザードの完了画面

インストールウィザードの完了画面が表示されます。「Finish」を押して、セットアップを完了させます。

32. ODBCの設定

EveryDBからMySQLへODBC接続を行うためには、WindowsのODBC設定で接続情報を登録する必要があります。
Windowsの「スタートボタン」→「設定」→「コントロールパネル」をクリックします。
その後、「管理ツール」→「データソース(ODBC)」をクリックし、ODBCの設定画面を開きます。



33. ODBCデータソースアドミニストレータ画面

ODBCデータソースアドミニストレータ画面が表示されます。
「システムDSN」タブを選択し、「追加」ボタンをクリックします。

34. データソースの新規作成画面

データソースの新規作成画面が表示されます。「MySQL ODBC 3.51 Driver」を選択し、「完了」ボタンをクリックします。

35. Connector/ODBC設定画面

Connector/ODBC設定画面が表示されます。ここで各種情報を入力します。

タブ名 項目名 説明
Login Data Source Name データソース名。EveryDBから接続する時に使用します。 MySQLODBC
Description この接続の説明文です。わかりやすい説明を自由に入力して下さい。
Server MySQLが動作するサーバ名です。
EveryDBと同じPCで動作する場合は「localhost」を指定して下さい。
localhost
User MySQLへ接続する時のユーザ名です。 root
Password 上記ユーザのパスワードです。
Database 接続するデータベース名です。「everydb」と入力して下さい。 everydb
Connect Options Character Set この接続で使用する文字コードです。
必ず 「CP932」を選択してください。
cp932



36. システムデータソースの設定完了画面

システムデータソースの設定完了です。「MySQLODBC」が新規追加されていることを確認して、「OK」をクリックします。