EveryDB2では有償・無償を問わず様々なDBMSを使用可能ですが、事前に各DBMSのインストールと設定を完了させておく必要があります。 この章では、各DBMSのインストール方法と設定方法について、簡単に概説します。 必ずしもこの解説通りの設定を行う必要はなく、各自の環境に合わせて適宜読み替えてください。すでにDBMSのインストールと設定が完了しているのであれば、この章は読み飛ばして構いません。
EveryDB2を使用するという観点から、各DBMSの簡単な比較表を以下に示します。
(あくまでEveryDB2を利用するという観点での比較です。)
項番 | DBMS名称 | 開発元 | 種別 | 動作OS | EveryDB2の使用プロバイダ | 容量制限 | オススメ度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | SQLserver | Microsoft | 有償 | Windows | Microsoft.Data.SqlClient | - | ◎ | |
2 | SQLserverCompact | Microsoft | 無償 | Windows | System.Data.SqlServerCe | 最大 4GB | △ | |
3 | SQLserverExpressEdition | Microsoft | 無償 | Windows | System.Data.SqlClient | 最大10GB | ○ | |
4 | Access | Microsoft | 有償 | Windows | System.Data.OleDb | 最大 2GB | △ | |
5 | Oracle | Oracle | 有償 | Windows、Unix、Linux | Oracle.ManagedDataAccess.Client(ODP.NET) | - | ○ | |
6 | PostgreSQL | (オープンソース) | 無償(BSD) | Windows、Unix、Linux | Npgsql | - | ◎ | |
7 | Firebird | (オープンソース) | 無償(IPL) | Windows、Unix、Linux | FirebirdSql.Data.FirebirdClient | - | △ | |
8 | SQLite | (オープンソース) | 無償(PD) | Windows、MacOS、Linux等 | System.Data.SQLite | - | ◎ | |
9 | MySQL | Oracle | 無償(GPL) | Windows、Unix、Linux | MySqlConnector | - | ◎ | |
10 | DB2 | IBM | 有償、無償 | Windows、Unix、Linux | IBM.Data.DB2 | - | ○ | |
11 | HiRDB | 日立製作所 | 有償 | Windows、Unix、Linux | Hitachi.HiRDB | - | △ | |
12 | Symfoware | 富士通 | 有償 | Windows、Unix、Linux | Fujitsu.Symfoware.Client | - | △ | |
13 | MariaDB | (オープンソース) | 無償(GPL) | Windows、Linux | MySqlConnector | - | ◎ | |
14 | EXCEL | Microsoft | 有償 | Windows | System.Data.Odbc | 1テーブル 1,048,576行 |
× | 非常に遅い |
15 | OleDB由 | ─ | ─ | ─ | System.Data.OleDb | - | - | 独自接続文字列のみ |
16 | ODBC経由 | ─ | ─ | ─ | System.Data.Odbc | - | - | 独自接続文字列のみ |
DBMSの選択は非常に重要です。EveryDB2の更新速度だけではなく、このデータを使用するアプリケーション側からの接続環境や、DBMS自体のACID特性、エンドユーザの習熟度、周辺ツールの充実度等を考慮して、総合的に判断する必要があります。
EveryDB2からの更新速度が多少遅くとも、現在すでに使用しているDBMSがあるのであるのであれば、そのDBMSを利用するべきと考えます。これから新規でDBMSを検討される場合には、(更新速度を優先するのであれば)有償ではSQLserver、無償ではSOLite、PostgreSQL、MySQL、MariaDBをお勧めします。他のDBMSより高速に動作します。「まずは利用したい」というのであれば、Accessがお勧めとなります。
各自にあったDBMSのインストールと設定方法を簡単に解説します。作者のPC環境の都合により全てWindows版での解説となっております。解説と異なるOSやバージョンをお使いの場合は、適宜DBMSの付属ドキュメントを参照の上、設定をお願いします。